お久しぶりです、ばっどです。
先日僕とむくれねこ(@mukureneko )さんの共同主催で
双剣杯というオフライン対戦会を開催させていただきました。多くの方に参加して頂き、本当にありがとうございました。
双剣杯は特殊ルールのオフで、簡単にルールを説明すると
・2人1組のペアで参加し、AとBをくじで決める。
・Aの人同士、Bの人同士で対戦を行いどちらかのチームが2勝した場合、そのチームの勝利。1勝1敗になった場合、お互いのチームの勝った人同士が負けた人のPTを本体ごと借りて使用して対戦を行い、勝利したチームの勝ち。
・ペア内で同じポケモンを使用禁止。
・ペア内での道具の重複禁止。
といった感じです。このルールで僕はむくれねこさんとペアを組みベスト16となりました。そこで、どのような思考で構築を組んだのか、もし同じようなルールでやる機会がある人がいたら参考になればと思い記事を書くことにしました。(双剣杯の次回の予定は未定ですが、積極的に考えていきたいとは思っています。)
また、私個人がその後もレーティングバトルで使用し続け、最高レート2080となりました。最終日ずっと2000∼2080の間をウロチョロし続けていて目標としていた2100に届くことはできず朝方2000を割ってしまったところで撤退することにしましたが、双剣杯ルール専用構築ということはなくレーティングバトルでも十分通用する構築にはできたと感じています。
今回は最初に構築の経緯を書いてから、個別紹介に移ろうと思います。
では以下常体
<構築経緯>私のペアであるむくれねこさんはいわゆる専用構築の使い手で私とはあまり使うポケモンは被らないだろうと思ったので、まずむくれねこさんに使いたいポケモンを選んでもらい余ったものから構築を組むことにした。
するとむくれねこさんは
ゲンガー@ゲンガナイト
カビゴン@混乱実
ドヒドイデ@黒いヘドロ
エアームド@ゴツゴツメット
地面枠
スカーフ枠
でほぼ固定で構わない、ということだったので今回はそこを余らせるように構築を組みはじめた。
またもう1つ決めたことがあり、それは
「私の構築もサイクルに寄せる」ということ。
なぜかというと、もし相手のペアの片方の構築がサイクルを崩す手段に乏しかった場合、もし相方が負けたとしてもサイクルが崩せない相手をもう1度サイクルで詰ませてイージーウィンが見込めると考えたから。
そこで、環境トップメタであるボーマンダが余っていたため、ボーマンダ軸のサイクルを組めばいいと考えて気楽に構築を組み始めた。
しかしうまくはいかなかった。
まず最初にぶつかった壁は
「ゴツゴツメットもスカーフも余っていないボーマンダ軸は相手のメガメタグロスが尋常ではなく重くなる」というところだった。メガメタグロスアームハンマーの搭載率がかなり上がっているため、ポリゴン2やナットレイで見るのは不安が大きい。
次にメガボーマンダを主軸にするのではなく、自分がメガメタグロスを主軸に添える方向にシフトした。するとここで生じた壁が
「スカーフがいないとメガゲンガーに簡単につぶされてしまうため追い打ち枠を入れるしかなくなる」といったところ。バンギラス入りのサイクルを考えたりしたが、今度はボーマンダ軸の時と同様に相手のメガメタグロスに頭を悩ませ投了。
おそらく今回のルールで最も難しかった要素は
「スカーフ枠を1人しか使えない」という部分だったペアが多いのではないだろうか。
ちなみにメガリザードンという選択肢は初めから存在しなかった。なぜかというと、3戦目をやることになった時メガリザードンは「相手にXかYかバレているかわからない」という点で一方的に不利な択を強いられてしまい非常に弱いと考えたからである。2人で最初から使わないようにしようと決めていた。
ここまで来て詰まっていたところで救世主となるポケモンを発見した。

こいつである。
メガバシャーモはスカーフを使わなくとも相手の高速ポケモンを上からつぶす性能が非常に高い。ただ、サイクルに組み込むうえでは厳しい部分がある。
そこで、私はサイクル戦をすることもできる馬車バトン構築を組むことにした。そして完成した構築がこちら。

個体詳細は個別解説から
<個別解説>
⇒

バシャーモ@メガストーン
陽気 猛火→加速
メガ前実数値:187-141-118-×-91-114
メガ後実数値:187-181-128-×-101-136
努力値:252-4-220-0-4-28
技:フレアドライブ、ビルドアップ、バトンタッチ、守る
今回の構築の組みはじめ
バトン展開でうまくつぶせそうだと感じたら積極的につぶしに行き、まだ様子見が必要だと感じた時もサイクル構築の交代ボタンを押す感覚でバトンタッチをする
バトン構築として使うのであれば混乱実などを持たせて耐久値を高めることも視野であり、実際ビルドアップとの相性は非常にいい
同時に使いたいメガ枠が見つかったらその選択肢も視野に入れて構築を考えていて特にいなかったというのもあるが、メガバシャーモであればバトンした後エースが倒しきれなくても自身が最後に全抜きを狙うことも可能である点を高く評価している
技構成はコンセプトであるバトンタッチは確定として次に積み技だが、サイクル選出もできるようなポケモンに繋ぐうえでは耐久をあげることができるビルドアップの方が剣の舞よりも相性がいいためビルドアップを選択
バトン先があまり素早さの早くないポケモンたちであり、可能ならば3加速以上したかったため加速しやすい守る
最後に自身がエースになるときに打点が高く向こうも(もらい火以外)いないフレアドライブを選択した
調整はSをメガバンギラス抜き、HをぶっぱしてBに220振ることでB+1状態でA特化メガボーマンダの恩返しを確定耐えのラインとなっている
余り8なのでADに4ずつ振り分け
メガ前の特性は猛火推奨
サーナイトやポリゴン2にトレースされて加速され続けるといった場面は現実的にあまり怒らないが、オニゴーリに対して後投げして身代わりを残されても守るのタイミングでメガ進化せず次のターンにメガ進化しながら身代わりを破壊すれば次のターンに上から攻撃することが可能になる(当然能力変化や零度被弾などの運要素は避けきれないため1つの手段に過ぎないが)

グライオン@毒々玉
意地っ張り ポイズンヒール
実数値:177-143-145-×-118-115
努力値:212-116-0-0-180-0
技:地震、氷の牙、
剣の舞、羽休め
バトンエース兼サイクルを回す駒その1
環境に多かったカバルドン、ボーマンダ、カプ・コケコ、ギルガルドのような並びを崩すうえでのエースにしやすいポケモンとなることができ、ポイズンヒールと羽休めによってサイクル戦でも十分活躍できるポケモンであると考えて採用した
採用理由から、地震・氷の牙・羽休めは必要な枠であり、あと1枠はたとえビルドアップを積むことができても火力不足になるため剣の舞を採用して崩しの力を強めている
調整はHをポイズンヒールの効率重視で16n+1とし、Aを11nとして余りをD
物理耐久は振らなくてもかなり高く(ビルドアップを詰めればなおさら)、電気タイプに対してバトンしてめざめるパワー氷をなるべく耐えたかったためこの振り方となった
火力の目安としては、Aが上昇していなくても地震でメガルカリオ、カプ・コケコ、アーゴヨンなどは落とすことができ、メガゲンガーに対しても162∼192ダメージはいるため、Hに振られていてもほぼ落とすことができる

カプ・レヒレ@食べ残し
図太い ミストメイカー
実数値:177-×-171-122-151-110
努力値:252-0-164-52-4-36
技:波乗り、ムーンフォース、瞑想、リフレクター
バトンエース兼サイクルを回す駒その2
グライオンとの相性が良く、またバトンが苦手な吹き飛ばしカバルドンに対して強く出ることができるポケモンとして採用した
バトンタッチに特化した構築でも採用されるポケモンであり、ビルドアップを積んでバトンし自分で瞑想を積むと要塞となることができる
また、今回はサイクル戦に参加するときもバトン先となるときも便利なリフレクターを採用した
S上昇状態に出てきた物理アタッカーに対して上からリフレクターを貼ると大きなアドバンテージを得ることができる
道具は食べ残しか混乱実と相談だが、リフレクターを採用すると相手が枯らそうとしてくるので、その間に体力を回復できる食べ残しの方があっていると考え食べ残しで採用
技構成及び調整は
アーモンドさんの記事のものを参考にして使用させていただきました

テッカグヤ@バンジの実
腕白 ビーストブースト
実数値:204-122-155-114-131-86
努力値:252-4-140-0-76-36
技:ヘビーボンバー、火炎放射、宿り木の種、守る
バトンエース兼サイクルを回す駒その3
こちらはバトン先になることは少なく、サイクル戦をする時の出番が多かった
エスパーやフェアリーの一貫性ができてしまっているため、少なくとも見た目上は一貫させないために採用した
サイクル戦をする際にカプ・レヒレには回復ソースが食べ残ししかなく、宿り木のためを持ったポケモンがいることは重宝した
ビルドアップをつんでバトンすると、エースというよりは要塞が完成する
また、ボーマンダに対してもかなり強く出ることができるようになるが、選出枠が足りないことが多いので相手の並び次第では視野に入るといったところ
技構成はヘビーボンバー、宿り木の種までは確定とし、回復ソースが乏しいため守るも採用
最後に、バシャーモしか炎打点がないのは不安だったため火炎放射を採用した
調整などは先述のカプ・レヒレの時と同じ
アーモンドさんの記事を参考にして使用させていただきました
テッカグヤはACSどこに下降補正をかけていてもおかしくないため、特性バレのしづらいBD下降補正の時に混乱する木の実が良いと考えて今回はバンジの実を持たせた(双剣杯のルール上相方との兼ね合いもある)

カプ・コケコ@マゴの実
穏やか エレキメイカー
実数値:172-×-114-116-132-154
努力値:212-0-68-4-196-28
技:放電、毒々、身代わり、羽休め
サイクル要員だがバトンエースにはならない枠
バトン展開を狙える際の電気潰しは基本的にグライオンが担うが、サイクル戦をする際には守るがなく上から羽休めもできないため、地震の通らない電気タイプは不利を取ることになる
また、ここまでで重い耐久水タイプへの遂行も可能なポケモンとして穏やかカプ・コケコを採用した
主に霊獣ボルトロスやロトム系統への受けや電気打点、毒による相手の消耗の加速を担う
構築に組み込んだ段階ではサイクル要員として見ていたが、バトン展開の初手に出すことで相手に毒で消耗させてバシャーモで守る→フレアドライブで加速を積みやすくさせたり、麻痺を与えてバシャーモの守る隙を減らしたりすることもできた
技構成は最初の採用理由から毒々と羽休め、毒々や混乱実と相性のいい身代わり
最後に打点だが、先述の通り麻痺を与えることがアドバンテージになる場面も多いため、10万ボルトではなく放電を採用した
耐久型のポケモンの放電だが、エレキフィールドのおかげである程度の打点がとれる
調整は相手のカプZ意識でHP4n、BをA特化ミミッキュのミミッキュZを最高乱数切り耐え、DをC特化ゲッコウガの非激流ハイドロカノンZを最高乱数切り耐え、Sを準速霊獣ボルトロス抜きとして余りをCとした
カプ・コケコもACどちらに下降補正をかけているかわからず、(混乱実の個体ではいないだろうが)両刀の可能性もあるポケモンなので、一番ないであろうS下降が混乱するマゴの実とした

ミミッキュ@ミミッキュZ
意地っ張り 化けの皮
実数値:149-143-124-×-126-118
努力値:148-156-188-0-4-12
技:じゃれつく、影うち、鬼火、剣の舞
なんでもする枠ミミッキュ
サイクル選出で厳しいポケモンを無理やり止めることができ、なおかつ起点作成も行うことができるポケモンを探したらミミッキュしかいなかった
無理やり積みストッパーになる際に必要なじゃれつくおよびミミッキュZと影うちをまず採用
次に起点作成に必要な技として鬼火か電磁波があるが、今回はビルドアップを積むうえで物理を起点にしたかったため今回は鬼火を選択、麻痺はなくとも最悪守ればよいという考えのもと電磁波は不採用となった
最後に、耐久型の厳しいポケモンを無理やり崩すために剣の舞を採用した
調整はAが11nとなるところまで、物理耐久がA233メガバシャーモのフレアドライブを最高乱数切り耐え、A197メガボーマンダの捨身タックルを上2つ切って耐え、と少し乱数を甘えながらダウンロード対策と耐久振りミミッキュミラー意識のS12振りをした
初手に出し物理アタッカーに対して皮を盾にして鬼火を入れ、そのままバシャーモを後投げしてビルドアップ起点にした際、当初予定していたエースではなくミミッキュにつなぎなおしても強いと、やっぱり何でも屋であった
<戦績>
双剣杯において使用
私がこの構築を使い予選で4-1、チームの戦績も4-1となり予選1位通過からのベスト16

(構築経緯のところで話したように私の構築が決定後、むくれねこさんの構築が少し迷走して変わったりしたのはまた別のお話…)
レーティングバトルS9で使用し、最高レート2080、最終レート1980で638位
以下敬体
<最後に>今回構築を組むまででいろいろと苦労はありましたが、むくれねこさんと一緒に毎日連絡を取り合い自分の構築だけでなく相手の構築も回しながら試行錯誤し意見を出し合う過程は非常に充実したもので、構築も自分で納得のいくものができました。ペアとして一緒に戦ってくれたむくれねこさんに改めて感謝申し上げます。僕もいろいろとむくれねこさんの構築にいろいろと意見を出しましたが、少しでも参考になっていたら幸いです。
ここまでは1参加者としての話ですが、次は主催として。僕自身たくさんオフライン対戦会に参加してきて、オフライン対戦会にはレーティングバトルない良さがあると思っていますが、レーティングバトルのシステムの良さから競技性に特化したオフライン対戦会の需要があまりなくなってきているのかなと感じる部分がありました。そこで、オフライン対戦会ならではのレーティングバトルにない楽しみをもっと引き出せるものを主催したいと考え、今回の双剣杯を企画させていただきました。当日だけでなく、それまでの過程や大会後も含めてペアの人と楽しくポケモンをしている姿が見られ、主催としてこれ以上嬉しいことはないなと感じました。それだけでも開いてよかったです。
レーティングバトルでも使い続けた関係で構築記事を書くのが遅くなってしまいこの挨拶も遅れましたが、改めて参加してくださった皆さんありがとうございました。
それではまた次の構築記事はいつになるかわかりませんが、いつかお会いしましょう。